くちづけ

続いて邦画。
TSUTAYAの準新作ゾーンは、いつテレビで放映されるかもしれないというスリルを感じながら借りるのが良い。

くちづけ [Blu-ray]

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大好きな貫地谷しほり主演の映画。
テーマは知的障害者自身ではなくて、どちらかと言うとその人達を支える家族や施設、環境に焦点を当てている感じ。
貫地谷さんを始め、何人かの俳優によって表現された「彼ら」は、よく特徴を捉えていて、少し笑えて。
決して観ている人が不快になったりはしないように、それでも出来る限りリアルに演技していて、
視線とか、癖とか、情緒不安定なところとか、非常に上手い。

障害を持って生まれてきた人は、当然家族や周りの人の支援を受けながら成長していくのだけど、
親はいつか死んでしまうし、兄弟もそれぞれの人生があって結婚したり仕事があったり、
いつまでも障害を持っている彼らを支え続けていくわけにはいかない。

そのために様々な施設があって、社会が支えていく仕組みはあるのだけど。

まあこんな、言ってしまえば当たり前のテーマに当たり前の問題。
決して救われない誰かは必ずいる。


救われない未来を想ったとき、こういう選択もあり得るかもしれない。
なんて救いのない結末なんだと悲しくなるけれど、責めることは出来ない。
受け入れるしか無い、悲しいお話でした。
でもすごくすごく大きな愛を感じられる、良い映画でした。